【症状について】
ある日突然、口唇のまわりに、違和感を感じます。(人によって、ピリピリする、チクチクする、ムズムズする、痛がゆい感じと表現はさまざまですが)その後、すぐに、その場所に、小さな水ぶくれが出現してきます。その後1〜2週間でただれ(びらん)→かさぶた、というコースをたどるのが、一般的な症状です。
そして、一度、出現するようになると、数ヶ月〜数年に1度、体が疲れたり、風邪をひいたり、日光にあたりすぎたりして、人間の抵抗力が落ちてくると再発を繰り返します。
口唇が1番多いのですが、陰部、口の中、指先など、その他の部位にも出現します。
原因は単純ヘルペスウイルス(herupes simplex)です。このウイルスは大人なら多くの人の体の中にいます。普通、10歳くらいになるまでに体に入り込み、神経細胞の中に潜みながら、その人の一生、その場に居座りつづけるのです。
【治療について】
現在、内服薬として、バルトレックス、ゾビラックスなどの抗ウイルス薬が存在し、外用薬として、アラセナ軟膏、ゾビラックス軟膏、非ステロイド軟膏を処方するのが、一般的です。
症状が激しいと傷跡が残る場合もありますし、ずっと不快感がつづきますので、早めの治療をおすすめします。
何度も繰り返し出現している方は、ムズムズとかピリピリとかの軽い違和感が出た段階で「あ、また来たな!」と、すぐに気がつくことが多いので、この時点で、早期に内服薬を飲みますと、症状がでるかでないかの非常に軽いうちに治ってしまいます。
健康な人にはうつりにくい病気ですが、免疫力が弱い子供や病人、高齢者にうつると重症になる場合もあります。そういう人に対しては、水泡ができている間は、その部分の接触は避けましょう。
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